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2012.5.17

第21話 In spite of all the danger

水戸靖宏(千歳不動産株式会社)
 

2012年 3月 追記
初めての剪定作業、細かなエピソードは上げればキリがありませんが、ちょっと蛇足を。

まずは、あらためて自己紹介。
僕です。


はじめまして。初登場!兼業農家の水戸です!

山形R農園をやっている「兼業農家のミトさん」てどんな人?
という声に応え、恥ずかしながら出てきました。
・・・いや、誰からも要望はないのに調子にのりました。すみません。

ほとんどの日が氷点下となる厳冬期の剪定作業には、画像のような剪定用の防寒着フル装備が必要です。画像を見てもよくわからないのですが、「なら、なんで画像出す?」という突っ込みにもメゲず説明しましょう。

まず下着の上にヒートテックのインナー上下、その上にフリースのハイネック2枚と普通の作業ズボン、その上に薄手の作業ジャンバー、その上に防寒作業着上下(という名称かは不明。スキーウェア的な上下)、頭にはニット帽、首にはネックウォーマー、目にはサングラスといういでたち。・・・えっ?カッコイイ?どうもありがとう。

これぐらい着込めば体は全く寒くはありません。唯一、肌が露出している顔だけは、寒気をもろに受けて痛痒い感覚。ま、そこは若さで乗り切ってますけど。。

寒さを乗り越えての剪定作業がようやく捗り始めた3月上旬のこと。
技術的には覚束ないまま3ヶ月、それでも現場に行ってどう動くかは徐々に慣れてきていました。・・・「慣れてきていた・・・」という書き出しは何かを予感させますが。。

いつものように4WDのハイウェイスター、トラック1号に乗ってラフランス園に着いた時、装備は完璧でしたがサングラスだけ家に忘れてきたことに気がつきました。

「どうすっかな?戻るのも面倒だし。今日はそれほど天気は良くないし、まあいいか。」

という安易な決断から、サングラスなしで作業することにしました。
農作業においてサングラスは、ファッションのためでは決してありません。積雪の上での作業時、特に晴れた日にはスキー場と同様、その照り返しはハンパじゃありません。

サングラスは、その眩しさから「目を保護する」という大事な役目があります。
その日はそれほど天気がよくなかったため、眩しさは大して気にならず作業していました。

と、その時です。
枝が重なって込み入った空間に無理やり脚立を立て剪定していて、ふと脚立の3段目あたりまで上ったところ、肘の辺りに引っかかっていた枝が外れ、弓なりに引っ張られた枝が放たれた感覚をふと感じた、その瞬間!

なんと、突然枝先が一瞬視界に入ったかと思うと、そのまま自分の左目を直撃!

「あうっ!・・・・・」

あまりの激痛に、しばらく言葉も出ませんでした。

さっき自分が切ったばかりの、先端が先刈りされて鋭角に尖った枝。
痛みをこらえ目を閉じ瞼を手で押さえていましたが、左目からは涙が溢れ続けました。

なんとか少しずつ目を開けてみると、視力は失っていないようでしたが、ワイパーが壊れた車のフロントガラスのように、目に映る景色の手前のレンズに、曇りだか汚れだか、何かが写っていました。

痛みは全く治まりませんでしたが、ボヤけてはいても見えることは見える、という状態でしたので、「しばらくすれば治るだろう」という安易な判断で作業を続けました。見え難いながらも外で動いているときは動けるもので、いつものように暗くなるまで剪定をしました。

家に帰って落ち着いてみると、だんだん痛みが激しくなってきます。
「目を開けてるから良くないんだな。さっさと酒でも飲んで寝よう」という、またもや安易な判断から、今度は晩酌を始めました。

外で働いて帰ってきてのビールは、それはもうたまらない味。至福の時です。
3杯目までは。

酔いが回ってくると、なんか変?とか思ってるうちに、目が信じられないほど激しく痛み出しました。「ズキン! ズキン!! ズキン!!!・・・・」だんだん大きな鼓動のようになって、目が心臓になったみたい。

もう目は開いていられません。これはもう寝るしかない、と寝ようとするのですが、痛すぎて寝られません。結局、朝方までほとんど寝られず、悶え苦しみました。

・・・・・・

そして翌朝、目は全く良くならず、会社を休み眼科へ。


お見苦しい画像で誠に申し訳ございません。。。

眼球に傷がつき、その傷が化膿して「角膜炎」と診断されました。
↑↑↑ のような恥ずかしい姿となって、1週間の眼帯生活を送る破目に。

言うまでもなく、農作業におけるサングラスは、「目を保護するため」にあるのです。
しかも、激しい日差しからだけではなく、鋭利な枝先の脅威からも。。

皆さんも剪定作業の時は、サングラスやメガネで目を守ることを忘れないで下さいね。


つづく

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このブログについて

山形R不動産メンバーの水戸靖宏が、ある日突然兼業農家になり、戸惑い、苦悩し、時折愚痴を言いながらも、楽しく農地と向き合っていくストーリー。後継者不足で増え続ける空き農地。山形R不動産では物件ばかりではなく、農地や農業も紹介してしまうのか!?

著者紹介

水戸靖宏(山形R不動産/千歳不動産・マルアール代表)
山形R不動産の代表であり、千歳不動産株式会社の代表取締役、そして株式会社マルアールの代表も務め、さらに現役の兼業農家として、ラ・フランスやさくらんぼを栽培。

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