いや〜〜、またも放置。
でも何事もなかったように更新!
世知辛い時代、もうこれからは、それぐらいのツラの皮の厚さで生きていきます。
先月、全国R不動産サミットin 福岡 2015 に行ってきました!!
2年前の金沢に引き続き、いいなー、すごいなー、住んでみたいなー、の連発。
福岡、肉も美味いし、魚も美味いし、酒も美味いし、ラーメンも美味いし、最高!
そして、そこで働く福岡R不動産の面々がまたいい。
街を愛し、島も愛し、「いいでしょ?ここで一緒に暮らしてみませんか?」って、移住を提唱し続けてるメンバー達に、今回も大きな刺激を受けて帰ってきました。
ハワイ?いいや、福岡!移住したくなるほど素敵な能古島。そして、またしばらくぶりに昨年の農業でも振り返ることにしましょう。
2014年 10月~11月
稲刈りが終わり、10月はラ・フランスの収穫。
10月12日、ラ・フランスの収穫。ラ・フランスは予冷が必要なため、JAてんどうの冷蔵庫に搬入する期間が決まっており一気に全部収穫しなければなりません。1日か2日で全部収穫を終えるために、家族や親戚を招集して一斉に収穫します。
今年も大玉に成長したラ・フランス。ラ・フランスは、その気品のある甘さとトロける風味で「果物の女王」と呼ばれていますが、ネーミングに相まってデコボコの見た目はなかなか個性的な果物です。
昔は、その見た目の悪さと洋梨の種類であることから「みだぐなす(し)」(山形弁で、みっともない、醜いの意味)と呼ばれたそうです。
大玉ラ・フランスは、なんと457グラム。サイズは5Lです!JAてんどうのオリジナルブランド「スーパーラフ」認定農園の水戸農園のラ・フランス。大玉のものは5Lサイズ(455グラム以上)。そして最大級になると600グラムを超える超大玉(小玉のメロン位)の物もいくつか収穫されますが、規格を遥かに超えて箱に入らないため売物にならず、仏壇にお供えしたりしています。
そんな風に収穫の喜びを感じつつ、でも8月の雹害は予想通り深刻で、収穫量は例年の半分以下、となれば収入ももちろん半分以下、というのが現実でした。
(8月の雹害はこちら→第59話参照)
実際問題、収穫量が落ちて収入が減ったとしても、一年間に生産のためにかかる経費は当然減りません。真冬の剪定から始まって収穫時期までのいろんな管理作業にかかる人件費、述べ15回ほど散布する防除の薬剤、肥料、出荷資材、その他もろもろの経費で今期のラ・フランスは赤字確定です。。
そして、11月にかけて、今度はリンゴの収穫。
水戸農園のリンゴ、色づきました!まずは、あの「幻のリンゴ」(って自分だけ盛り上がってる?)「こうとく」から。
「こうとく」は、果実全体に霜降り状に蜜が入るスペシャルなリンゴ。
「こうとく」うまそうでしょ?果実の尻にLEDライトをあてて部屋の明かりを消すと・・・
暗闇に光って浮かび上がる「こうとく」提灯みたいに内側から蜜が光って浮かび上がるんです。
果実全体に蜜が入る「こうとく」は、引き締まった果肉にフルーティーな蜜の香りが芳醇で味も絶品。毎年、徐々に「こうとく」ファンが増えています。
それから、「こうとく」に続いて、リンゴの主役はやっぱり「サンふじ」。
「サンふじ」もいい感じの色になりました!
この深みのある赤が「サンふじ」の特徴。「こうとく」もスペシャルですが、高貴な香りと、酸味と甘みのバランスが絶妙な味は、やっぱりリンゴは「ふじ」だな、って思わされます。(自分基準ですが)
リンゴも、ラ・フランス同様に雹害を受け収穫量も減りましたが、毎年ご注文いただくお客さんから、「味は同じなら雹の傷が少しぐらいあってもいい」とご理解をいただき販売することができました。(B品として多少安くさせていただきましたが)
「サンふじ」の箱詰め品。ラ・フランスとリンゴの収穫を終え、2014年のシーズンが終わりました。
そして毎年、毎年、霜とか台風とか旱魃とか雹とか、天候や自然災害に振り回されつつ、収穫を終えるとすぐに、また来年のための仕事が始まります。
兼業農家の自分としては、どこかで立ち止まって、一部の果樹を伐採するとか栽培面積を減らすとか、会社も農業も中途半端な現状を改善させなければと、いや本気で徐々に農業を縮小する方針なんですが。。
でも、お客さんから「こんな美味しいラ・フランス初めて食べた!」とか「水戸さんとこのリンゴ、最高!」とか、嬉しい言葉をいただくと、その言葉に支えられ、また来年、もっと美味しい果物を作ろうって、やる気とかやりがいを感じたりして。。
兼業農家は大変、とか、農業は難しいとか、そんな簡単な問題じゃなくて、もはや自分の生き方の問題だとわかっちゃいながら、自分はこんなに優柔不断だったのかと悩み続け、結論の出ない螺旋のような思いが堂々巡りを続けているわけです。
つづく