山形R不動産リニューアル 山形のリアルを伝えていく水戸靖宏(山形R不動産) 2009年にR不動産初の産学連携モデルとして立ち上がった山形R不動産。2025年4月、体制も新たにウェブもリニューアルします! ![]() 山形市南東部、東北芸術工科大学の裏手「悠創の丘」から眺める山形市。盆地の真ん中に市街地、その周りに農地が広がる。 東北芸術工科大学との連携で始まった「山形R不動産」 東京R不動産の馬場さんが東北芸術工科大学に先生として赴任された2009年、学生が運営する「山形R不動産リミテッド」がスタートしました。馬場さんと大学生による実験を兼ねた、大学生が動き回って街と物件の情報を紹介するメディアでした。 山形の持つポテンシャルとは
そして今回、15年の歴史をさらに進化させ、より山形らしい新しい「山形R不動産」としてリニューアルすることになりました。 山形R不動産の主な活動エリアである山形市は人口約25万人ほど、周辺市町村を含む連携都市圏(商圏)でも約51万人ほどの典型的な地方都市で、もちろんR不動産グループの中でも一番小さい街です。R不動産的ビジネスが地方都市で成立するのか?という実験的な意味合いでも僕らにとっては大きなチャレンジです。 ![]() 廃墟をリノベーションした「とんがりビル」。この場所から七日町エリアリノベーションがはじまった。 山形について考えたときに、都市圏と比較してあれもない、これもないと、なぜか「ない」ものばかり数えてしまいがちですが(特に山形在住者は。自分もだけど)、でも、全国のR不動産たちと会って話す度に、「既成の価値観に捉われない、独自の不動産の価値観」や「古いけど趣のある建物を再生すること」などからはじまり、エネルギーや食のこと、環境や自然災害や戦争や世界の平和のこと、地方都市の経済や人々の未来の暮らし方のへの提言、自分たちが社会を変えていくことまで熱く話す彼らから、「山形」はすごいポテンシャルをもっていて、いやむしろ、これからの時代には「山形」のような地方都市の出番じゃないか⁉って強く思わされるのです。 「生活」と「農」が近い距離でつながっている山形 ![]() 10月、リンゴの葉摘み作業。これから真っ赤に色づいて11月には収穫です。(水戸農園のリンゴ園) 建築やその技術はイノベートしていくと言えども、大規模なスクラップ&ビルドが宿命でもある「都市」においては、その耐用年数で価値が決まっていくけれど、「地方」には流通価値では計れない100年を超える木造建築も多く残っていて、その価値はこの先も失せることはない。これからの日本人が進む方向は、きっと都市から地方へ向かっているのでは。と、ある人から聞いたときに、何もないと思っていた山形には、都市から地方へ向かう日本人の欲しているモノがたくさんある、と確信しました。「自然」とか「食」とか観光資源的なモノだけでなく、それ以上に誰かが宣伝しなくても本能的に癒され心安らげる場所や温かさ、先進化した社会で失われた大切なモノ、山形ではそういうモノに触れられると思うのです。家の裏に畑があって日常的に自家製の野菜を食べられるのは当たり前。街なかや市街地からでも車で15分行けば田んぼや畑が広がっていて、レンタルの家庭菜園で畑を借りるのもよくあること。それだけ、「生活(仕事と居住)」と「 農(食)」はすぐ手が届くほどに密接です。 そして、自分が兼業農家であること。14年前、父の急逝により成り行きで跡を継いで半ば強制的に始まった農業も、年を経るごとにその面白さや大切さや大変さを思い知り、知識や経験や「食料を作る」という小さな誇りも持つ今となっては、ただ消費するだけではなく自ら生産することで、循環する社会の連鎖の一部に確かに関わっていることを意識させられています。 ![]() 住宅のすぐそばに田んぼ。日常の「生活」と「農」は密接に繋がっています。(水戸農園の田んぼ) 「農」を伝えていくR不動産
だから、僕は新しい山形R不動産で、「農」を伝えていこうと思います。「山形」を伝えるために、自分のやっていることや見ていること、時には農業に関する問題や自分も判っていない知識を調べたりして、会社員にも専業農家にもわからない「兼業農家」だから感じられる「農」を時々コラムに表現していきたいと思っています。 |
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